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黒猫ビッケ、サビ猫キョンと暮らす日々。 デジイチ(OLYMPUS E-500)修行中。 外猫写真が増殖中・・・。
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大きな猫。



ウンピョウ(雲豹)。ガラス越し撮影。

動物写真、始めました。(「冷やし中華始めました」風に読む)

動物写真、ひそかに憧れていて。
時々UPしたいな、と思っている。

元々雑多な感じの日記だけど、
ますます雑多な感じになってきた・・・。

まぁ、いいや。

場所は天王寺動物園。

動物写真最初の日記だが、ちょっと重たい話題から入る。
重たいです。注意してください。

+ + + + + + + + + +
天王寺動物園の事務所近くの小さな部屋で
「戦争と動物園」をテーマにした写真展が催されていた。

そのむかし、「かわいそうなぞう」という絵本で
「上野動物園」という名前を初めて知ったと思う。
第二次世界大戦中、
猛獣などの檻が爆撃で壊れると危険が及ぶという理由で殺されたぞうの話。

当時、世界一だったドイツの動物園が空襲にあい約8割の獣舎が破壊され、
その事が日本で猛獣を殺すきっかけになったとういう。

上野動物園だけでなく、天王寺動物園でも同様のことがあった。

以下、張り出されていた古い新聞を原文のまま載せる。
子供向けの新聞なのでひらがなが多い。

********************************

昭和51年(1976年)8月8日(日曜日)少年少女新聞(週間)より

今から31年まえの8月15日、世界じゅうを戦争にまきこんだ
第二次世界大戦がおわりました。
この戦争のため世界で2000万人のひとがなくなりました。
人間だけでなく動物もこの戦争のためにぎせいになりました。
大阪市立天王寺動物園でも、ゾウ、キリン、カバがえさ不足と
病気で死に、ライオン、ヒョウなど26頭の猛獣が軍の命令でころされました。
このときのようすを、とうじ天王寺動物園の園長だった寺内信三さん(75歳)と
飼育係の狩野徳松さん(78歳)、岡村卯三郎さん(73歳)、原春治さん(69歳)から
はなしをききました。(田辺記者)

「いまでも、ころしたヒョウやライオンの顔がおもいだされてね」
原さんは、目になみだをうかべて話します。
原さんは猛獣係で、三頭のライオンと一頭のヒョウをとくにせわしていました。
三頭のライオンは、あかんぼうのときから、原さんがミルクをのませ、
風邪をひいたときはとまりこみで看病してそだてたのです。
「六歳になって、わたしよりおおきくなっても、
 オリのなかでいっしょにあそんでもへいきだったんですよ。
 それから、ヒョウはひとになれにくいといいますが、
 わたしが係をしていたヒョウは、からだをなでたり、
 うまのりしてもおこりませんでした」
これほどなついていた猛獣を、第二次大戦がはじまって二年たった
昭和十八年の五月、
「爆弾がおちてオリがこわされたら、町へにげだしてあぶない」
というりゆうでころすことになったのです。
「ライオンやヒョウなど、ずっと子どもたちをたのしませてきたんですから、
できたらいかしておいてやりたかった」と寺内さん。

すでに天王寺動物園には、ゾウ、キリン、カバはえさ不足や病気で
死んでいました。
戦争がはげしくなると、わたしたちでさえたべ物がなくなり、
大豆かすやイモをたべていたのです。
「戦争のはじまるまえは、ゾウは草のほかパン、牛乳、オニギリ、
 フスマなどをあたえていましたが、しまには、
 草とサツマイモのツルだけになってしまったんです。
ゾウはおなかがすいてがまんできなかったのか、
まい晩、床にしいておくワラをきれいにたべてしまいましたよ」
と岡村さん。
「わたしはずっとチンパンジーのせわをしていましたが、バナナがなくなり、
 高級果物店や喫茶店でたかいおかねをだしてかってやりました」
と狩野さん。
カバが死んだとき、おなかのなかから、イモのツルが消化されず
石のようにカチンカチンにかたまって、でてきたそうです。
ゾウもキリンもカバもしだいにやせていき、さいごはたおれて、
おきあがれなくなって死んでいったのです。

昭和十八年の八月すえ、東京の上野動物園で猛獣をころしたという
ニュースがはいると、寺内園長は
「いよいようちの動物園でも・・・」
というおもいで、毎日むねがしめつけられるようでした。
最初にころされたのはヒグマでした。
「毒いりのえさをたべさせたところ
 まる一日、くるしんで『ウーウー』とうなっていましてね。
 クマの飼育係は、それにつききっりみていなければならなかったんですから、
 もうつらくて・・・」
「毒をたべさせられるとはしらず、えさをもらいに、
 すりよってくるライオンをみていると、それはあわれだった」
ライオンは毒いりの肉をたべてから五、六分で、
しずかに前足からくずれるようにたおれたそうです。
さいごが、原さんのせわしていたヒョウでした。
「なかなかりこうなやつでした。毒いりの肉を三回たべさせたのですが、
 すぐはきだしてしまいました。
 しかたなくしめころすことになったんです。 
 わたしがロープをもってオリにはいりました。
 いつものように、からだをなでてやると、よろこんでいました。
 私は心を鬼にしてロープを首にかけたんです。
 オリのそとでロープをもっているひとにあいずをすると、
 わたしはオリからとびだしました。
 むごいことでした。
 わたしはみたくなかったんです。
 四、五分してからオリにもどりました。
 ヒョウはくるしかったのでしょう。ツメをぜんぶたてていましたよ。
 わたしは、かわいそうで、その日一日、ほかのひとの顔をみたくなかったし、
 家へかえっても、ごはんがたべられなかったですよ」
ころされたライオンやトラは、ハク製や毛皮となりました。
昭和十九年三月をさいごに、猛獣二十六頭をころしたあとの天王寺動物園は、
ブタ、アヒル、ウサギなどがのこるだけになりました。
「戦争のためですよ。二度とこんなことをくりかえしたくないですね。
 戦争はいやです」
原さんがいい、ほかのひともうなずいていました。

********************************

現代において、戦争反対を掲げるのはたやすい。(実践は難しいが・・・)

しかし、国の中で一番偉い人が「それが正しい」と唱え、
学校の先生が「それが正しい」と言った、
狂気が正気だった時代に、もし自分の身があったとしたら、
それに異を唱えることなんてできただろうか。

自分が正しいと思うことを貫くこと。

自分が絶対だと信じていることを問い直してみること。

相反するような二つのことができるのも人間だと信じたい。

苦しんだ動物たち、飼育係の人たちの気持ちを思うと、胸がつぶれる。
亡くなった動物たちに合掌する。
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進化の先輩
この地球上に一番偉いのは「人間」である。と考えている人もこの世の中にいるでしょう。
でも、人間が、いやこの地球が出来て初めての生命体は微生物などの生物であり、人間ははるかに遅く進化した動物と思うのです。
虫や魚や爬虫類や哺乳類は独自の進化を遂げているのに、どうして人間はおろかなことばかり考えているのでしょか?
「知能と理性」と言う素晴しい能力を授かったのにいい方向に使わない。
昔から争い事の耐えない人間の本質。でもこれを止めることが出来るのもまた「人間」なのですよね(皮肉です)
狂気な時代に愚かな心に奪われないまま居た人たちもその「流れ」には逆らえなかったのでしょうね。犠牲になった人たちと動物に心から冥福を祈ります。
(私も重たいメッセになってしまいました。ちょっと何が言いたいのか解らないでしょうが(表現力乏しい・・・)なんとなくつかんでくれたら幸いです)
みゃうぴぐ 2006/08/24(Thu) 編集
この地球上で
一番残酷なのは人間です。

人間であることが心苦しい時があります。

あずママ 2006/08/24(Thu) 編集
無題
★みゃうぴぐさん★
なんとも重たい話題にコメント下さって、ありがとうございます。
「人間は地球のガンだ」という話をきいたことがあります。
そうかもな~、と思いつつ、そう思う自分が人間であるっていうのはどういうことだろう、と考えたりします。
毒というのは使いようによっては薬にもなりますよね。
人間も薬になれないものかと思います。

★あずママさん★
ミクシィのあずママさんの日記で「子猫殺し」の話題を知りました。
(今日の夕刊にも載っていました)
時に、人間であることが心苦しい、そういう思いを持てる方とこそ、
私はいろんなことを考えていきたいです。
りょう吉 2006/08/25(Fri) 編集
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